“もう、20年も前の話です。”

当時、一人で海外をウロウロしていた時、同じく海外を旅行していた友人と、イギリスで落ち合うことになりました。

その友人のつてで、ロンドン郊外のお家にホームステイさせてもらえ、自炊をしながらロンドンを中心に観光をして過ごしていました。

その日は、ロンドン市内を観光し、ついでに小さなスーパーで食材の買い出しをしていました。
そして、生鮮食品のコーナーあたりで突然、８〜１２歳の男女の子供達が現れ、彼らは私の周りをぐるりと回ったあと、店を出て行きました。それは、一人の子供を数人で追いかけっこをして遊んでいる微笑ましい光景で、都会の子供達はこんな店でもああやって遊ぶんだな〜と、思っていました。

私は、そのまま友人と買い物を続け、レジまで来ました。

その時、ポーチに入っていたはずの財布がなくなっていることに気がついたのです。

私は、店のどこかで落としたのだと思い、歩いて来た道を辿りました。そして、先ほど子供に囲まれた生鮮コーナーまで戻ったのです。そこにいた、店員のおじさんにダメ元で、財布が落ちていなかったか尋ねると。。。
『ああ、あの悪ガキどもにあんたもやられたか』
と、言われたのです。

その時点でも私の頭の中は、？？？でした。

おじさんによると、そこの近所を縄張りにしている、悪ガキ集団がスリをしているとのこと。遊びの感覚でやっているガキどもで、見た目は普通の家庭のお子様で、団体でターゲットを囲んでスリを働くのが手口。
当時、頭がお天気な私は、子供がスリをするという発想がなく、囲まれた時点でも警戒心が０でした。

友人は、私が囲まれた時に遠巻きに見て、危なそうだな〜と、思っていたそうです。。教えてよ。。。

幸い、買い物用に分けていた財布だったので被害は２０ポンドの現金だけだったのですが、心のダメージは大きな出来事でした。

20年も前の話ですが、今でもあり得る事です。