ボリビア

パラグライダーで記憶喪失 inボリビア

ニックネーム:ひょうたん

性別:男性

当時の年齢:26歳

いつ?:2013年

時間帯:昼

場所:南米|ボリビア|ラパス

旅行の目的:世界一周旅行

体験談


私が世界一周中に南米ボリビアのラパスに滞在していた時の事
ペルーでワカチナの砂漠の町や、ナスカの地上絵、マチュピチュを見た後、ボリビアのラパスに行き、バックパッカーの為の安宿「エルソラリエ」というホテルに一人で泊まっていました。
部屋の中だとWi-fiが弱かったため共用スペースのソファでインターネットを見ていた所、ある日本人男性と出会いました。
その男の名前はセイちゃんと言い、日本でバーを経営している若手経営者でした。

少し話をしていると、セイちゃんが明日パラグライダーに行こうと提案してきた。
わざわざボリビアに来てまでパラグライダーにはあまり興味はなかったが、その場のノリで次の日パラグライダーに2人で行くことに。

それほど仲良くなっていないセイちゃんと、ツアー会社の車でラパスの山奥まで行き、人生初のパラグライダーに向けての準備をし始める。

一人では飛べないので、自分の後ろにインストラクターがいて2人で一緒に飛ぶとのこと。

インストラクターは必死で何飛び方の説明を言っている。
完璧にはわからないが、とにかく早く走って合図とともに一緒にジャンプするといったとこだろう。

そんなこんなで準備が整い、後は全力で走って空を飛ぶだけだ!
どうやら私よりも先にセイちゃんが飛ぶとのこと。

先にセイちゃんが空飛び、私も続いてボリビアの空を飛ぶ。

初めての経験で期待と緊張が入り混じる中、セイちゃんが走り出した。
とにかく全力で走れと指示された通りセイちゃんは勢いよく走っている。
パラシュートの部分が風をとらえ始めると、スーーっと足が地面を離れ、セイちゃん空へ!!

セイちゃんの後を追う形で、私のインストラクターが走れと言ってきた。

セイちゃんに続けと走りながらセイちゃんを見ると・・・
少し高い所に上がって行っていたセイちゃんのパラシュートはフニャリと萎んでしまい、ストンと落ちていき私から見えない所へ。

走り出していた私たちは心配しながらも、とにかく走る!
パラシュートが風を捉えて私の足もスーーっと離れていき、ボリビアの大空へ飛び立つ!!

思っていた以上に空は気持ちが良い!なんて思っていたら、ストンと落ちて行ったセイちゃんの姿が上空から見える。
セイちゃんはサボテンの木の上に落ちてしまっている。
私は心配しつつも、ボリビアの空を満喫して無事に地上に。

それから1時間ほど待っていると、この山奥まで乗っていきた車が降りてきた。
そこには元気そうな顔をしたセイちゃんも乗っていて、一安心。

車は止まり、セイちゃんが出てきて私の顔を見て不思議そうに言いました。
「ここはどこ?あなたは誰?」
ヤバいヤバい!この人記憶喪失になっている。。。

私はここはボリビアで、セイちゃんは世界を旅している途中にボリビアに来て、宿で出会った私とパラ・・・と説明をする。

セイちゃんは「そうなんや!!それはびっくりやな!」と感想を述べる。
ここからが大変で感想を述べて20秒くらいすると、「ここはどこ?あなたは誰?」と始まる。

このやり取りを100回以上しても治らないので、私はストレスでセイちゃんをぶん殴ってしまう前にラパスの病院に行くことに。

サボテンに突撃したので、記憶だけでなく体にサボテンの針がぶっ刺さっていてそんなのも取ってもらい入院。

2日ほどで退院することになったが、記憶は完全には戻らない。
ということで、私たちはパラグライダーのツアー会社に英語のできる人間と一緒に乗り込み、損害賠償請求を!
向こうはしばらく、とぼけていたがサボテンの傷跡や記憶が戻らないということを何度も伝える。

すると先方が、署名のような物を取り出してきた。
日本でもよくある、何かあっても運営側は責任とりませんという書類だ。
なんとなく私はサインしたことを思い出した。

これでは請求はできそうにないなと諦めかけたが、念のためきちんと見せろ!
というとその書類を渡してきた。すると、私のサインはあるがセイちゃんのサインはない!

適当に運営のおかげで、セイちゃんのサインをもらい忘れていたのだ。
そこからはセイちゃんのサインがないことを伝え、強気に出た私たちはがっつり損害賠償請求の交渉して最終的にボリビア人の平均月収くらいをもらい無事に病院で使ったお金以上をもらえ、お金の部分では解決しました。

セイちゃんは数週間でほぼ記憶を取り戻したので、本当に良かった。
海外でのアクティビティは楽しいですが、日本ほどの安全性を確保できないことが多いと思うので、十分にお気をつけください。

そして、こういったトラブルに巻き込まれた時、外人だから話が通じないと泣き寝入りするのではなく、気はつけながら交渉してみてください。