30歳の時、新婚旅行でパリに一週間行った時のことです。
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スリが多いとガイドブックやネットでも書かれていたので、カバンはいつも日本で使っているリュックはやめて、肩さげカバンにしました。

初めてのフランスに嬉しくもありましたが、カバンは常に自分の前にして注意していました。

古城巡りの日帰りツアーに参加した時に、日本人のご家族が旅行中にスリにあったと話してくださり、より一層気を引き締めていたつもりでした。

この新婚旅行で一番楽しみにしていたモンサンミッシェルへのバスツアーに参加したときです。

集合場所は宿泊していたホテルから歩いて行ける所で、朝8時くらいだったと思います。少し早歩きで集合場所までのアーケード街を進んでいました。

その時、カバンを後ろにしてしまっていたことに気づき、前にしようとカバンに触れようとした時、なぜか人間の手に触れたのです。

驚いて振り返ると私から視線を外している、白人の若い男三人組がいました。

すぐに私はカバンを前にして中身を確認しました。幸い、お金を含めたすべて無事でしたが、間一髪でした。

あの時、私がカバンに触れなければ、きっとその三人組に財布をスラれていたと思います。

元はといえば、私がカバンを後ろにしていたのがいけないのですが・・・
私たちが歩いていた道は薄暗く人通りの少ない道ではありません。日本にもある、朝の人通りもあるアーケード街です。

そんなところでも普通に犯罪が行われていることに驚きと怖さを感じました。

まさか自分が・・・と思いましたが、そう思っている私のような日本人が一番危ないんでしょうね。